「モデル化するということ 〜活かすゲーム理論〜」57日目

積読していた『活かすゲーム理論』を読みはじめました。

 

 

経済学や経営学を勉強しているとゲーム理論に出くわします。そのたびにちゃんと理解したいと思っていました。

 

ゲーム理論とは、「戦略的相互依存にある意思決定を数理的に分析する手法(p.5)」とされています。分解して説明します。

 

「戦略的相互依存」とは

例えば、チェスや将棋の勝敗は相手次第で変わってきます。自分の選択だけではなく、相手の選択に依存します。自分の行動と相手の行動が結果に影響を与えることを「戦略的相互依存」と言います。

 

「意思決定」とは

チェスや将棋ならどの手を指すか、決断しなければなりません。この決断のひとつひとつを「意思決定」と言います。ゲーム理論ではどのように意思決定するか分析対象としています。

 

「数理的に分析する」とは

ゲーム理論は、自分の行動と相手の行動を数学を使って分析します。例えば、有名な「囚人のジレンマ」では黙秘と自白で得られる利得を点数化して表現します。ここがゲーム理論の面白いところです。同時に、僕のような文系人間には頭が痛い。

 

モデル化するということ

現実の問題を「数理的に表現する」とはどういうことでしょうか。すべてをゲーム理論に組み入れることは間違いありません。ゲーム理論で分析したいことを絞り込んで、本質的な部分を残し、単純化します。これを「モデル化」と言います。

ゲームの参加者や、ルール、結果をどう評価するかを決定することが、ゲーム理論を使う肝だと思いました。

例えば、自分勝手な行動と利他的な行動は違います。一方で、モデル化を適切に行うことができるのならば、どちらも「数理的に表現する」ことができます。モデル化でゲーム理論のまな板に乗せられるのです。

 

『活かすゲーム理論』は具体的で面白い事例や練習問題で「戦略的相互依存」「意思決定」「数理的な表現」を叩き込んでくれる本です。頭で理解することも欠かせませんが、手を動かして身につけることが大事な類のものなのだと思います。

まだまだ先は長いですが、モデル化を意識して、ゲーム理論を武器にできるように頑張ります。