「ハラールとは何か?」87日目

グローバル戦略の課題でイスラム教の国について考えています。そのとき問題になるのが「ハラール」です。ハラールとは、イスラム法で「許されたもの」の意味です。食べることが許されている食材や料理のことを言います。

主にこの2点について書いていきます。

 

ハラールとハラーム

ハラールとハラーム、1文字違いでまったく反対の意味合いです。簡単に言えば、ハラールは「合法なもの」、ハラームは「非合法なもの」です。

基本的に、イスラム教を信仰するムスリムハラールのものしか食べられません。自然な状態で栽培・育成されたものであれば問題ありませんが、遺伝子組み換えの食品や資材はイスラム教上「不浄なもの」とされます。

ムスリムが食べられないハラームは豚肉、アルコールが代表的です。豚由来の原料や食品添加物も摂取することができないため、ゼラチン、乳化剤、動物性油脂、グリセリンなども使うことができません。同様にアルコール飲料だけでなく消毒用アルコールが忌避されることもあります。

 

ハラール認証

ムスリムが安心して食品を選ぶことができるようにハラール認証という仕組みがあります。どの食品がハラールであるかを消費者個人が判断することは難しいですよね。認証機関が認証し、食品に認証マークを付けて流通することで、ムスリムハラールな食品を判断できるようになっています。

ハラール認証には「申請→審査→認定→監査」のプロセスがあります。認証を受けるために費用と時間がかかってきます。ムスリムに対して食ビジネスを展開するならば、ハラール認証を早い段階で検討することが必要です。

また、すべての国で通用するハラール認証はありません。イスラム教の国家は東南アジアと中東に多くあります。

 

ここまでグローバル・ビジネスの視点でハラールについて勉強しました。

もちろん国内でビジネスをする際にもハラールは重要です。食事以外に礼拝や断食などに配慮が必要です。ハラールをきっかけにこれからも他国の文化を気にして、学んでいきたいです。