「SDGs時代のソーシャル・マーケティング」84日目

ソーシャル・マーケティングは社会を軸にしたマーケティングのことです。

通常、マーケティングは「売れる仕組みづくり」を目的にします。ソーシャル・マーケティングの場合は「社会を良くする仕組みづくり」と言ったところでしょうか。

非営利組織(NPO、病院、学校、自治体など)のマーケティング、企業による社会志向のマーケティングに大きく2つに分かれます。

 

非営利組織のマーケティング

消費者との接点、マーケティングミックスに特徴があります。

非営利組織のマーケティングでは、消費者データの収集が困難になります。データの信頼性や予算に制約があるためです。消費者ニーズは多くが「消費者が無関心である」ゼロ需要、「マイナスをゼロにする」負の需要です。企業活動とは違う難しさがあります。

マーケティングミックスはサービス・マーケティングと似た特徴を持ちます。非営利組織の活動のほとんどがサービス業に類似するためです。

コンセプト提案型のマーケティングとなることが多くなります。

 

社会志向のマーケティング

まず、CSRの原点となる社会責任のマーケティングがあります。公害や不正表示が社会問題となった時代を経て広がっていきました。マイナスをゼロにするマーケティングです。近年ではISO14000やSDGsなど企業の活動のひとつとして欠かせないものになりつつあります。

そして、寄付や慈善活動を中心とする社会貢献のマーケティングも生まれました。こちらもサステナビリティSDGsへの注目によって、活動の幅が広がっています。企業の存在意義に位置付けることも増えています。

 

社会価値と経済価値を両立させる「CSV(共通価値の創出)」という考え方も登場しています。

新しいマーケティングとして勉強していきたいです。