「会社法はちいかわであり間違い探しゲームであり幕の内弁当である」26日目

『教養としての「会社法」入門』を読みました。とても読みやすい本でした。おかげで会社法の世界に興味津々です。3つの見え方があると考えました。

 

会社法はちいかわ

会社法は条文が1000条を超える法律です。とにかく書かれている内容に圧倒されてしまい、とらえどころがないように思います。一方で、登場人物は限られています。株式会社そのもの、株主、取締役がメインキャラクター。この3者がどういう役なのかを丁寧に見ていくことで、会社法の物語が見えてきます。それぞれに成り立ち、持っている権限、負わされた責任があります。

そのうち全体をとらえることができます。全体が見えればサブキャラクターもわかってきます。サブキャラクターは会計参与、監査役、執行役、第三者などがあります。真面目に読むとクラクラしそうな機関設計の幅広さも、個性あるキャラクターの物語だと思えばワクワクできる可能性があります。

 

会社法は間違い探しゲーム

会社のいろんなバリエーションに驚かされます。「公開会社と非公開会社」、「取締役会設置会社と取締役会非設置会社」、「指名委員会等設置会社と監査等委員設置会社」などです。どちらになるかでルールが変わってきてしまいます。

勉強だと思うと涙が出るくらい厳しいです。反対に、ゲームだと思うと間違い探しみたいで楽しくなってきます。そして、2者を比較することで理解が深まります。

加えて、組織再編に関わるところでも似たような名前で全然違うものに遭遇します。「吸収合併と新設合併」、「株式交換と株式移転と株式交付」などです。株式にも種類があります。普通株式と種類株式で何バージョンかずつ存在します。これもやはりゲーム感覚で、属性の違いを意識しながら見ていくと面白く思えてきます。

 

会社法は幕の内弁当

だんだん会社法が「広大なフィールドで変なキャラがオールドスクールなゲームをしている」世界に見えてきませんか。最後に語りたいのはその多様さです。

『教養としての「会社法」入門』では、会社法の歴史やいくつかの重要判例を知ることができます。また、手続法としてとても実務よりのことがあったり、ガバナンスを考えるために企業倫理について考えさせられます。加えて、資金調達から配当まで会計の基本的知識が必要と思い知ります。会社法を学ぶことは会社のシステムを学ぶことであり、会社経営を学ぶことなのかもしれません。

経営の広い世界と比べれば、会社法は小さな世界です。そんな会社法が経営を学ぶ楽しさを大きくしてくれるような予感があります。

 

 

以上、会社法を勉強したい気持ちがMAXになっていることが伝わればいいなと思います。

 

できることならば、会社法の分厚い本を丁寧に読みたい気持ちでいっぱいです。今は叶いそうにないのですが。

とりあえず『教養としての「会社法」入門』をパラパラと読み返したいと思います。大企業人事やM&Aのニュースを見るときに、会社法の世界で見られるようになれたら良いです。