「風間公親のOJT 〜教場0と教育訓練〜」102日目

ついに『風間公親-教場0-』が最終回になってしまいました。毎週楽しみに観ていました。

 

推理の面白さ、次々と明らかになる犯人や被害者の事情、豪華なキャストの演技などなど見どころはたくさんあります。そんな中で、教育訓練の視点で語ってみたいと思います。

このドラマは「風間教官によるOJT」視点でも楽しめるのです。

 

OJTとは、On-the-Job Training(オン・ザ・ジョブトレーニング)の略です。社員を育成するための教育訓練の手法の中で、実際の現場で業務をこなしながら行われるものです。先輩社員や上司などが指導者となり、新入社員が業務を遂行するために必要な知識やスキルを教えていきます。

 

ドラマでは、選抜された刑事の卵(トレーニー)が風間教官から1on1で「指導」される様子が描かれます。殺人事件の現場に赴き、事件の謎や自分自身の弱さと向き合い、犯人を「仕留め」ます。そして、教官から認められるというのがざっくりした展開です。

 

風間教官から成功するOJTのポイントと、やっちゃ駄目なポイントを学ぶことができます。

まず、風間教官には明確なゴールがあります。「次の世代の捜査能力を育てる」ことです。そのためならば、目の前で犯人を取り逃がすことすら許容する発言もありました。

そのために、風間教官は刑事の卵(トレーニー)に大きな裁量を与えます。ああしろ、こうしろと細かく言わないのです。あまりにも説明しません。それがOJTの限られてた時間の中で、ゴールを達成するために必要なことなのでしょう。答えを自分で見つけられる人間を育てているのですから。

ゴールに合わせた研修計画作りが大事ですね。

 

逆に、どれだけ必要でも個人の事情に土足で踏み込むのは良くありません。家庭の事情や恋人関係、過去のトラウマ体験と職業能力を結び付けるのは危険です。あれはドラマだから、キムタクだからギリ許されます。

大切な価値観が成長の原動力になることはあるでしょう。夢やビジョンなど未来志向のものをOJTで取り扱う方が現実的かもしれません。もっとも、刑事の夢を語った彼は...

 

というわけで、風間教官のOJTを考えてみました。

ドラマの続きが気になりますね。続編を楽しみに待ちたいと思います。